日 時:平成15年11月29日(土) 午後4時〜午後6時30分
場 所:藤が丘地区センター会議室(田園都市線「藤が丘」駅から徒歩5分)
参加者:一般58人、ゲスト友人1名、世話人18名


 ゲストのソニアさんは1974年までポルトガル植民地であったアフリカ・アンゴラ生れのリスボン育ち。14才で来日して、ポルトガルが一番華やかな時代;大航海時代の15〜16世紀に、インド、マカオから中国へ行く途中ポルトガル人が種子島にたどり着いた歴史やカッパ、ボタン、タバコ、カステラ、てんぷら等のポルトガル語が日本で使われていることはポルトガルでは習わなかったので、そのことを知って驚かれたそうです。現在は国際カーレース、サッカー等の通訳として活躍中。
 
 今回第1部は祖国ポルトガルの歴史、魅力、日本人とポルトガル人の類似点と相違点、気候・風土、生活の仕方等を流暢な日本語で話して下さいました。第2部はパーティー形式でポートワインで乾杯。ソニアさんに教えていただいたポルトガル料理(サーディンのカナッペ、タラのテンプラ風、ライスプディング、たこ飯)をいただいたり、ファド等のポルトガル音楽を聞いたり、観光局のビデオを見たりで歓談。

 ポルトガルがスペインから独立して誕生したのが12世紀。それまでのポルトガルは多くの文明や民族と接触して来たのでいろいろな文化が混ざった国。大航海時代はアフリカ、南アメリカ、アジアを次々に植民地化した。1930年代から1974年までは独裁者の時代だったが、平和革命では民主主義が確立。ソニアさんは赤いカーネーションを持って人々と一緒に外に出たことを覚えているとのこと。1986年にECに加盟。着実に経済発展してきている。
 ポルトガルの魅力は太陽と自然に恵まれ、北から南まで多様な地理的特徴を持ち、家の造りも違う。南では夏は50℃にもなるが、環境が良いので海外からも老後を過ごす人が多くなってきている。物価もスペインの2分の1と安い。ポルトガル人にとって大切なものは海と魚、現在逗子に住んでいるのも海の香りを感じながら生きていたいから。ポルトガル人は音楽と詩を好む。音楽はファド。ポルトガル独特の音楽で、日本の艶歌にもたとえられる。詩人のロドリゲスはサウダーデという言葉を使う。これはポルトガル人の気質を表す代表的な言葉として知られている。そこにはメランコリー、ノスタルジー、やるせなさ、愁いなど様々な感情が込められている。
 ポルトガル人は余り背が高くなく、黒髪で、心の温かい人が多い。派手なことを好まない。一日に何回もエスプレッソを飲みに喫茶店に行ったり、ゆっくり時を過ごすのが好まれる。日本人と似てるところもあるが、日本人は自分の意見をはっきり言わないそこが違うところ。
 質疑応答で旅をするならいつ頃が良いかとの質問には、3月〜4月、クリスマス〜お正月、あとは6月頃がまだ観光客が少なく良いとお勧め。7〜8月はヨーロッパからの観光客で賑わうとのことでした。
トークサロン当日: ゲストのソニアさんと会場風景